仏教聖地巡礼@インド

12/14-3/5までタイ、インドへ旅に出ます。
なぜ旅に行くのかというと、人生が「思い通りにならない」ということを、改めて実感するため。
ぼくはつい楽な方へ、一見思い通りと思える方向へ進んでいきたくなってしまう。しかし、旅はときに暴力的に思い通りにならない。それが、もっと切実に生きるということと向かい合えると思うから。

初めてのインドは仏教聖地巡礼の旅。インドは正直怖い、空気や街は汚そうだし、パックパッカーのような旅だから面倒なことも多そう。
行きたいと思って行けなかったのは、そんな言い訳で後回しにしてただけだけど、ようやく飛び込む気になった。

初めて東南アジアあたりを旅したとき、つくづく思い通りにならなくて、辛くなって、逃げ出したくなった。でも、あるときもう思い通りにならないのだから、良くても悪くてもどっちでも良いと思えたとき、解放されたような気分になって、景色が変わった衝撃は忘れられない。

インドの仏教聖地に行く意味は、当時のバラモン教文化の凄さを垣間見ることにある。
釈迦ブッダの思想は、当時の思想に対してのカウンターであった。そのカウンターとしての性質はとても重要だと思う。

現代のインドでは、ブッダの思想はヒンドゥー教に影響こそ与えたが、すでに吸収され、そのカウンターとしてのあり方が失われている。それは、どれだけ主流というのが強力かを示している。それに逆らうほどの思想は、その後宗教になり得るだろう。
文化的にも社会的にも、当時の人間の生死観の根幹であったバラモン教を、ひっくり返そうとすることがどれだけのことかを、少しでも体感できたらいい。

キリストは十字架にかけられてしまったが、ブッダは幸運にも世界に受け入れられたのは、なぜだろう。そんなことも考えていきたい。