自分自身をゆるすこと

仏教の慈悲の修習で、好きな人、次に好きでも嫌いでもない人、そして嫌いな人に対して、慈悲の思いを随念していくやり方がある。そこで嫌いな人はどんな人か考えていたのだが、なかなか思い浮かばない。また、ゆるせない人を思い浮かべようとしてもなかなか出てこない。

なぜだか考えていて、ぼくにとってゆるせないのは自分自身なんだろうと思い至った。
例えば過去の記憶がふっと浮かぶことがある、そんなときは大体他者がどうのというよりも、自分に対しての思いが湧き上がってくる。ただそんなこともあったなというときもあれば、ネガティブに思うこともある。
普段はほとんど意識することがないが、よく考えてみれば、苦行のようなものに心が向くのは、自分のことを罰したいという思いからというのもあるのかもしれない。

ぼくは自分のことを気に入っているし、根拠のない自信を持つことはむしろ得意とさえ思っている。
しかし、そこには抑圧された自分へのゆるせなさの反動が表れている可能性もありえるとも思う。
ぼくは自分をゆるしてあげたい。そのためにすべきことは自分をよく理解すること、結局やることはなにも変わらない。

ちなみに、仏教的に慈悲やゆるしの修習のために有効とされている方法を2つ。1つ目は不浄観で、例えば死んだ後の肉体が腐乱し朽ちていく様子を想像すること。2つ目は死随念で、いつでも訪れる死を思うこと。そうすると、怒りなどどうでもよくなる。

酵素断食(7日間)

2/19-25 僧院滞在中に7日間酵素ドリンクで断食を行いました。

慢性的な身体の問題というのは、それが当たり前になってしまうとなかなかその原因に思い至らなくなります。軽度だったものが、アレルギー反応のようにあるとき突然大きな症状となって現れて初めて自分の不摂生に気がつくものだと思います。その意味では、病気の役割は、身体の修復の過程であるとともに、気づきをもたらすことが大きいのだろうと考えられます。

断食というのは、自らの意志で病気と同じ状況に身体を追い込むことのように感じます。ぼくのもっとも大きな気づきは、多くの知識や経験に対する自らの解釈が、いかに健康(それは身体の声を聞き取り、感情もすんなりとその声に従えるような、意識の清らかさ)から自らを遠ざけていたかということです。断食によって、知識や経験の上書きが行われたのは、とても重要な体験になりました。

また、瞑想によって意識の集中状態から身体をゆるめることも、断食によって身体の集中状態(外部からの食物を断つことによる体内の酵素分泌の単純化など)から感情をゆるめること(ホルモン分泌の最適化)も、結果としては同じことだと感じました。

むしろ瞑想における身体的な限界と、断食における感情的な限界、ここには断食による内的な身体機能の向上に加えて、筋肉や骨格などの外的な身体機能の向上も加えなければいけませんが、バランスを取らなければどこかに大きな歪みが出て来てしまうことを学びました。これからはいかにバランスを取っていくかが大きな課題になります。

七号食

1/4-1/13 七号食やりました。
七号食とは、玄米のみ(ごま塩は可)で10日間過ごすというもの。ちなみに、甘酒、梅干も許容範囲内。

目的はデトックスです。身体に良いものを食べる効果は3割、余計なものを食べないことの効果は7割という考えのもと、食べ物を徹底的に制限することで、身体を浄化するというもの。
ぼくは身体の負担を減らすために酵素玄米をつくってやりました。際立って効果を実感したのは、排便がとても良好になったことです。黒くてドロドロした宿便のようなものも排泄できました。体重はきちんと食べていたためかほとんど変わりませんでした。

どんな食べ物も、薬と同じで、効用と副作用があると思います。食べることは、自然なことでもあり、身体の負担でもあります。快楽は持続しないから喜びと感じ、持続しないから不満足でもあります。ノイズを減らしていくと、物事の両面がクリアに見えてくるように感じます。

そして、食にとって(食に限らずにも)最も大切なことはどんな心でそのものと向き合うかだとつくづく思います。

本「フィット・フォー・ライフ」

読書メモ

ナチュラル・ハイジーンの基本的な考え方
なにを、いつ、どうやって食べるか?それによって食べ物は薬にも毒にもなる。

根本原理
自然に備わっている、浄化力、治癒力、機能維持力を活かす。

体のサイクル
12-20補給(摂取と消化)、20-4同化(吸収と利用)、4-12排泄

老廃物を溜め込まないための3つの原則
1. 水分を多く含む食べ物を食べること
水を飲むのではなく、食べ物から水分を摂取する。
人間の体の70パーセントが水分であるように、食べ物も水分が70パーセントのものが良い。
食事中と後3時間ほどは水は飲まない。

2. 正しく組み合わせて食べること
人間の体は二つ以上の凝縮食品(穀物、種、肉魚など)を、胃の中で同時に消化するようにはできていない。すべて生であればそれほど問題ない。穀物同士、種同士の組み合わせは影響が少ない。

3. 果物を正しく食べること
空腹時に、果物単一で食べる。
マクロビオティックとの違いは果物について。
排泄の時間(4-12時)はなにも食べないのが理想だが、果物は唯一許される。

たんぱく質の過剰摂取をやめる。
アミノ酸からたんぱく質を生成しているため、たんぱく質は微量で良い。
肉や魚の質の低下や、汚染の問題は驚くほど。

牛乳は、子牛限定。人間にとっては有害でしかない。
ヨーグルトも良くない。
バターは他のたんぱく質と組み合わせてはいけないが、炭水化物とは問題ない。

塩を取るほど、カルシウムが失われていく。

バナナは完全に熟したもの。メロンやスイカなど水分の多いものから順に食べる。

 

僧院リトリート2nd(ミャンマー)

12/9-12/22 パオ森林僧院でリトリート期間を延長します。

場所は、ミャンマーヤンゴン市内から車で2時間ほどのモービ僧院にて。

瞑想修行には理想的な環境で、食事も品数が多く美味しいです。

※体調不良などにより、12/13に帰国しました。

僧院リトリート(ミャンマー)

11/2-12/9 パオ森林僧院でリトリートをしてきます。

場所は、ミャンマーのモービ僧院にて。

今回のリトリートを前にして、ぼくの修行には大きな転換がありました。新たな始まりでもあり、終わりを迎えたような気持ちです。